富士川キウイマラソン出走記
日本列島が寒波に見舞われた先週末、地元で行われたマラソン大会「富士川キウイマラソン」に参加した。
地元で行われる大会なので、会社のお客さんや知り合いも参加している大会。
私は富士山マラソンにエントリーしたかったのだが、地元なので会社のスポーツクラブでの参加。と言っても私と社長二人…。
地域性重視の会社宣伝目的も多少あるか?(笑)
で、今回も私一人の孤独なランナー。
でも、前から気になっていた大会なので、楽しみにしていたのだが、仕事が多忙でろくに走れてないままの出走となった。
(11月は過去最低走行距離でした…。)
ハーフだし、少し前にフル走れてるし…と、甘い気持ちも心の中にはあったのかもしれないと、レースを振り返ると、今になって思う。
当日の朝は前日からの雨跡が残る曇り空。
天気予報を何度も確認したりして、この日を待った。
なのにその日はまさかの寝坊。朝起きたつもりが二度寝してしまった。
幸い、家から会場迄はそれほど遠くないので、何とか間に合うだろうと車を走らせる。
この日の富士山は、頂上が雲で覆われ、先日の寒波で雪化粧した姿は見れなかった。
景色を楽しんでる余裕は、駐車場に入ってから一気に無くなった。
前日からの雨でぬかるみが多いらしく、車が中々進まない…。
ハーフの集合時間もそこまで迫っていた。
間に合うか微妙だったので、車を移動しながら、車中で支度し始める。
やっとの思いで止められた場所は、会場からかなり離れた場所。
急いで着替えて、荷物は車に置き、アップを兼ねて会場まで駆け足で向かう。
会場に着くと、ハーフの部は集合時間になっていた。
ギリギリ間にあったが、用を足したくてトイレに向かう…がタイムアウト。
会場から歩いて5分位の場所に、スタート地点が有るため、歩いて移動。
コースの途中で寄ろうと決め、スタートを待つ。
今回、練習不足なのは分かっていたので、ペース配分をどれだけうまく出来るか、今回のレースの課題とした。
そしてスタート‼
前半は穏やかな上り、後半は高低差が続くため、9㌔地点までは、体力温存ペース。
㌔5:10秒ペースで走る。
力がついてきているのか、結構余裕な感じ。だが、調子にのってペースを上げてはならない事を、今までの経験で学んでいる。
気持ちを落ち着かせ、ペースを守り走り続ける。
そして問題の9㌔地点。
私は目を疑った‼
私の経験の中でも、走ったことの無いこの急勾配な坂に、思わず「わぉっ‼」と声に出してしまった‼
上がり始めるが、走っているのか、歩いているのか、分からないくらいのスピード。
自分は全力で上ってるはずなのに、全く進んでる気がしない…。
前方を見ると、歩きだしてる人もいた。
走ってる自分は、その人にさえ追い付けない位進めることが出来ず、苛立ち始める。
まだまだ足腰が弱いのだろう。
あそこのカーブを曲がれば少しは平坦になるだろうと、必死で駆け上がるも、先が続いていた。
息も上がり呼吸が苦しくなって、整えられそうに無いと思ったら、歩き出してしまった…。
自分にはまだ、このコースを走れるほどの、走力が無いことに気付き、悔しい気持ちで一杯になる。
だが、回りのランナー達は、前に前にと足を進めている。
辛いのは皆一緒だ。私だけでは無い。
その姿に勇気をもらい、私も気力で走り出す。
何とか坂の上まで来た。そして今度は下り坂。勾配に身を任せ下るのだが、太股の筋肉に力を入れないと、転倒しかねないスピードが出てしまう。
それに前日の雨で路面が濡れ、その上に落ち葉が張り付き、滑りやすい状態だ。
遅れたタイムを取り戻そうと、乾いている路面を探して走る。
下りきった所で、また上り坂…。
今度の坂は歩かないようにと、気合いを入れて挑む‼
息が猛烈に苦しく、足の筋肉も悲鳴をあげる。
それでも何とか踏ん張って2度目の坂を攻略。
後は緩やかな上り下りを繰返し、ラスト五キロ地点で折り返し。
来た道を戻るのだが、さっき通った道なのに、全く違うコースに感じ、疲労感が一気にピークに…。
その後は早く楽になりたい…という気持ちしかなかった。
ゴールした時は、達成感も高揚感も感じなかった。感じたのは、自分の力の無さ…。
まだまだ自分はこのコースを走れるほどの、脚力が無いことを痛感した。
もっと自分のレベルを上げなければ、先のフルマラソンもまた、同じ事を繰り返す事だろう。
もっと走れる脚力が欲しい‼。
そう、思った大会だった。
何事も経験。次回のレース迄に、今日の自分を乗り越えてやる‼