幼稚園、最後の運動会。
土曜日は、待ちに待った運動会。
息子最後の晴れ舞台を、楽しみに待っていた。
家に帰ってくるなり、身振り素振りで練習してたの、こっそり見ていた。いや、堂々と大声でしてたので見てしまった、の方が正解か(笑)
年長組となると、鼓笛隊を全員で行う。
凄く凄く楽しみにしていた。
『何の楽器やるの?』と問いただしてみると、『お花持ってこうやるの!!』と言う。
『楽器はやらないの?』
『ううん、楽器もお花もやるよ』
楽器は手で持つ鉄琴、『ベルリラ』
歩きながらの打楽器、園児には難しいだろう。
演奏を良く見ていると、ベルリラの子達は、形だけで叩いてはいなかった。
楽器が苦手で、上手に出来ない子供達は、お花に回されたのかも知れない。
少し切ない…でも、パパはそれでも嬉しい。
楽器が出来なくても、選ばれたお花の役を、一生懸命に振っている子供達が、1番格好良かった。
リズムに合わせて頑張ってる姿に、目頭が熱くなった。
鼓笛隊の演奏が終わると、運動会の始まりだ。
今年は、場所取りのルールを守ってたのだか、少しの勘違いで陣取る場所が遠くになってしまった。
始まってしまったので、仕方なしにそこでの立ち見となった。が、運良く息子の組の並ぶ前になった。場所的には立ち見だが1番良い所だ!!
これで写真を撮れる、息子をファインダー越しに姿を追った。
園に入った頃は、いつもキョロキョロ落ち着きの無い子だったのに、今ではちゃんと前を向いて、園長先生の話を聞いている。
成長したなぁと、感動も束の間、親子競技の時間になった。
集合場所に集まると、今年の演目が言い渡された。どうやら棒を親子で持って走るらしい…。
前日から息子には『1番になろう』って気合いを入れていた。
その証拠に、父は先のチャレンジ富士五湖のTシャツを着ている(笑)
ウルトラマンになったのだ!!
『パパはウルトラマンだから負けないぞ、だから頑張ろうね。』
『うん、頑張る!!負けないぞぉ。』
親子競技の年長組が始まった。
みんな楽しそうに走っている。
息子の出番迄は同じ組の子を応援!!
お友だちの名前を一生懸命に呼んで、応援していた。
次は息子の番。
渡された棒を力一杯両手で持って走り出す。
僕は息子の歩幅に合わせて走る。
隣では、『うぉぉぉぉぉ』と、雄叫びながら走る息子に、『楽しいねっ』て、声をかけた。
コーンを折り返す時、棒が滑りそうになるくらい、力強く走る息子に、元気な姿が嬉しかった。
次の園児にバトンタッチ。
『頑張れー、頑張れー。』大きな声が、運動場に響いた。
最後の園児がゴールした。
息子の組が1番になった。
『やったね、やったね。1番だよ!!』
と、息子に言うと、笑ってジャンプした。
他の園児も喜びを体で表現していた。
元気良く、いつまでも…。
最後迄、息子と楽しい時間を過ごせた。
生まれた時は、宇宙人みたいに右も左も分からなかった子が、元気に、元気に大きくなっている。
子は宝だ、って良く言ったものだ。
本当にそう思う。彼の笑顔が見たくて毎日、毎日頑張っている。
楽器なんか弾けなくてもいい。ひらがな書けなくったっていい。逆上がりなんか出来なくてもいい。
ただ、毎日笑顔でいてくれるなら、元気でいてくれるなら、それでいい。
振り返った息子にそう願った。
いつかはきっと離れていくだろう。それまでは僕の残りの人生、君の為に頑張るよ。
だからいつも笑顔でいてね。